HubSpot CMSとは
CMSとは"Contents Management System"の略で、端的に言ってしまえばwebサイトに関わるコンテンツを、効率よく管理するためのシステムのことです。WordPressやMovable TypeといったCMSは、恐らく多くの人が聞いたことがあるでしょう。
ではHubSpot CMSとは何かというと、書いて字の通りHubSpotに組み込まれているCMSです。HubSpotはCRMやMA(マーケティングオートメーション)と思われがちですが、実はそれだけではありません。CRMやMA、SFA、カスタマーサポートのためのタスク管理ツール、CMS全てを含んでいます。
なぜHubSpot CMSなのか?
現在はWordPressのような無償で使えるCMSがあるのに、ではなぜわざわざHubSpot CMSを選ぶのかというと、ズバリ1番の理由は「他ツールとの連携のしやすさ」でしょう。従来の単独のCMSを選択した場合は、CRMはSalesforceなど他のツール、MAも他のツール……となりがちで、webサイトとそれらの間でデータを同期させるのは中々手間もお金もかかる作業です。また、それぞれがバラバラのツールであるがゆえ、データが上手く渡せないなど、どうしても上手くいかないこともあるでしょう。
HubSpot CMSを使えばそんな悩みから解放されるだけでなく、webサイトのページを編集中でも数クリックメニューを辿るだけで、顧客の情報画面に飛ぶなどとても効率的なマーケティング活動を行うことができます。
他のCMSとしても遜色ない機能
では「HubSpot CMSは、CRMやMAに付いてくるオマケ機能なのか?」というと全くそんなことはなく、CMS単体で見ても非常に完成度の高いシステムになっています。そのことを証明するかのように、HubSpot CMSはCRMやMAと関係なく、単独で契約することも可能になっています(HubSpot CMS料金表)。
また、本記事執筆時現在、ユーザー参加型レビューサイトのG2のCMSカテゴリにおいて、全世界のCMSの中で最も評価されています。
特に優秀なのが「モジュール」という概念を取り入れたブロック編集機能です。HubSpot CMSのテンプレートをきちんと設計し構築すれば、以後webサイトのページは誰でも、簡単に編集、新規作成することができるようになります。Wordが使えれば、HubSpot CMSでwebサイトのページ運用をすることができるでしょう。本当に、「誰でも」です。
2020年4月から、より強力に
2020年4月に「CMS Hub」という製品名に改称され、同時に今までより多くの機能が使用できるEnterpriseプランが発表されました(今までの機能・料金はそのままでProfessionalプランと改称)。
Enterpriseプランでは
- REST APIエンドポイントを自由に作成した上でのサーバーサイド関数の実行
- リバースプロキシのサポート(例えば「既存サイト内の一部をHubSpotにする」ということが可能に)
- 会員専用ページの作成
など、SaaSとは思えないほど拡張性の高い機能が提供されました。これにより複雑なWebサイト、大規模なWebサイト、アプリケーション的振る舞いをするWebサイトが作りやすくなり、HubSpot CMSが活躍できる範囲はますます広がっています。
そんなHubSpot CMSの機能や使い方を、1つずつご紹介していきます。