1.INBOUNDとは
その前に以前の記事のおさらいですが、INBOUNDとは、年に一度HubSpotが主催しているデジタルマーケティングカンファレンスです。世界各国からBtoB企業を中心とした経営者、マーケター/セールス/カスタマーサポートに関わる担当者、また弊社のようなHubSpotのパートナーが参加しています。
HubSpot製品のアップデート情報、マーケティング、セールス、カスタマーサービス、事業開発、採用、リードシップなどについての情報共有など、幅広いカテゴリのセッションが用意されており、また各国のエージェンシーと交流できる貴重な機会なのです。
2.既に利用可能なアップデート
それでは、今年発表された主なアップデート情報をまとめていきましょう。今年も便利に使えそうな様々なアップデートが発表されました。
連絡先の重複を検出して整理
コンタクト内で重複する連絡先、会社を見つけて統合する機能が追加されました(データの検出にはAIを使っているそうです)。いわゆる「名寄せ」という作業を自動で行ってくれるということですね。重複するデータを削除することで、社内で同じ取引相手に個別に連絡をしてしまうことがなくなり、同じメールを何度も送ってしまい印象を悪くする、という事態を未然に防げます。
また、データベース見直しにより、表示速度も早くなるようです。Marketing Hub、Sales Hub、Service HubそれぞれのProfessionalまたはEnterpriseプランのユーザーは既に利用可能です。
ドラッグ&ドロップエディター
eメール、ウェブサイトページなどの編集に新しいエディターが利用できるようになります。ドラッグ&ドロップで操作でき、HTML/CSS/JavaScriptなどに詳しくなくても誰でも簡単にカスタムテンプレートを作成ができ、洗練されたデザインでコンテンツを公開することができます。
こちらは現在ベータ版が公開されています。
ワークフロー管理の改善
こちらは既に実装されているのでご存知の方も多いかもしれませんが、ワークフローの管理画面で、フォルダ機能が追加されています。
最適なワークフローを構築していくと、どうしても複雑になりがちだったので、管理のしやすさの面でこれは嬉しい機能ですね。また、ワークフロー内のステップをスキップする機能も追加されました。
Marketing Hub、Sales Hub、Service HubそれぞれのProfessionalまたはEnterpriseプランのユーザーは既に利用可能です。
新しく改善されたアプリマーケットプレイス
マーケットプレイスの一覧ページが刷新され、価格やサブスクリプションの登録要件、デモ動画についてなど、選択するのに必要な情報が表示されるようになり、より検索がしやすくなりました。また、この1年間で、Slack、Xero、WordPressなどを含め、300種類以上のアプリが新しく連携可能になったそうです。
新しいマーケットプレイスは現在英語版のみのようですが、マーケットプレイス自体はHubSpotユーザーなら誰でも使うことができます。
Facebookメッセンジャーとの統合
Facebookメッセンジャーでは現在、全世界で毎月200億通ものメッセージが人や企業との間でやりとりされているそうですが、HubSpotのコミュニケーション機能を利用すると、Facebookメッセンジャーでやりとりしていた個別の会話をシームレスにHubSpotで管理することができるようになります。
コミュニケーション機能を介して開始された会話はHubspotで管理ができるようになり、履歴はHubspotの受信トレイに保存されていきます。
こちらは申し込みを行えば、ベータ版が利用できます。
メールマーケティングと広告ツールがHubSpot CRMで無料で利用可能に
HubSpot CRMのマーケティングツールにメールマーケティングと広告ツールが無料で提供されるようになりました。
メール作成や送信、解析といったカスタマージャーニーを確認し、顧客の体験を向上させるのに必要な機能が全てのユーザーに提供されます。1か月あたり最大2,000件までメールを送信することができるようです。
こちらの機能は、HubSpotユーザーなら誰でも使うことができます。
3.さらにさらに...これから実装予定のアップデート
Sales Hub Professionalのアップデート予定
オンライン決済に対応
商品カタログページなどからStripeのオンライン決済ページに直接移動できるCTA(Call-To-Action)を作成できるようになります(個別にStripeのサブスクリプション登録が必要です)。
eSignature(電子署名)
電子署名を取得し、見積もりなどの書類に利用することができるようになります。HubSpotの「取引」から見積もり書を作成する機能は既にありますので、そこに電子署名を追加することで、よりスムーズでペーパーレスなやり取りを実現できます。
計算プロパティ
プロパティ内の各種フィールドからデータを集計して、新しいフィールドを作成できるようになります。今まではこのためだけにHubSpot APIを使い、外部サーバーなどにプログラムを置いて計算・表示させていたので、HubSpot内でプロパティ同士の計算ができるようになるのはとても助かりますね。ビジネスの流れをストップさせる要因が、また1つ減りました。
Marketing Hub Starterのアップデート予定
ランディングページ
上のアップデート紹介と同様に、新しいドラッグ&ドロップが利用できるエディタがランディングページでも利用できるようになります。
フォームのフォローアップメール機能
フォームに入力があった際、eメールを自動返信する機能が追加されます(最大3通)。
まとめ
以上、今回はINBOUND2019で発表されたアップデート情報を駆け足でお届けしました。
まだまだ紹介しきれていない内容もたくさんありますが、詳しい内容や機能など、実際のマーケティング業務に役立つ使い方については、引き続き「Hubspotの使い方」でご紹介をしていきますのでお楽しみに!